
農園支援プロジェクト「みんなで育てるカカオの森プロジェクト」のレポート第4弾!
5月に現地に訪問してきました、スタッフ田口です^^(写真右)
今回は、前回のレポートをさらに深掘りし、エクアドルの先住民組合のWINAK(ウィニャック)の契約農家さんが実践している”チャクラ農法”についてのご紹介です!
チャクラ農法とは?
チャクラ農法とは、エクアドルのナポ州で先住民族のキチュア族が守り続ける伝統的な農業の方法のこと。1農家あたり最大3ヘクタール以内の農地で、約30-100種!の植物を同時に育てることで、アマゾン全体の豊かな生物多様性の保全ができるのが特徴です。

↑もちろんカカオもチャクラ農法!収穫したてはジューシーな果肉がぎっしり!
この農法は、農薬や化学肥料を一切使用しないので、アマゾンの河川や環境にも負担をかけず、今注目されているSDGsの17のカテゴリーのうち12のカテゴリーに対応しているので、 (持続可能な生産、生物多様性、気候変動、ジェンダー、文化・先祖代々の知識、等) 国際的な課題の解決策の一つとして世界からも注目されている農法なんです。
実際に農園へお邪魔しました!
農家さんの農園を現地の方は「チャクラ」と呼ぶことが多いです。私たちがチャクラに訪問した時の様子をご紹介します!

上の写真はWINAK前代表のマルコのお宅です!中もとっても広い!

こちらはマルコの農園の様子。カカオの他にも、バナナやキャッサバ、シナモン、バニラビーンズ、コーヒー、チョンタ(栗のような実がなる木)など1つの農家さんで本当に多種多様の種類を育てていました!
(写真の赤い実はコーヒーチェリー)
なので、カカオ農園、というよりも、多種多様な植物が同じ敷地に集められて栽培されているイメージです。カカオは有力な換金作物なのでたくさん植えたら、農家さんの収入も上がるのでは?と思ってしまいますが、それはNG。同じ植物を一気に栽培する、いわば「単一栽培」はチャクラ農法では行いません。農地が痩せやすく、病害も広がりやすいため、長期的に見ると、チャクラ農法の方が土壌を豊かにし、種の多様性を守ることができ、農家さんが継続的に利益を得ることができるからなのです。

農園散策中に急な激しめの雨が降ってきましたが、マルコは急な雨にも動じません。まるで映画のワンシーンのように、背丈の2/3くらいある大きな葉っぱをカットして、傘の代わりに私たちに渡してくれました。現地流のワイルドないい思い出です。笑

↑マルコとの写真 キチュア族はちょっとシャイだけどみんな心が温かく優しい!
実際に農園に訪問してお話をしていく中で、生産者さんと作り手の顔が見える関係で、商品を作ることができるのは製造小売業として、とても嬉しいことだなと改めて感じたのでした。農家さんが作ってくれた美味しいカカオをお客様に届けたい。私たちが価値のある美味しいチョコレートを作り、お客様がその商品を購入してくださることで、農家さんの生活のサポートや、農家さんが暮らすアマゾンの保全にもなる。遠い話のようで、全く遠くない、そんなハッピーサイクルをこれからどんどん循環させていきたいです!